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  S君の成長


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    今、若いS君を某社外研修に行かしています。
   日常は仕事を通して、休みの日は家庭で
   自分が立てた「人生目標」「職場貢献」「人間関係」の目標を
   三ヶ月間毎日学び訓練することになっています。

   私に毎日出す、その日気づいた事のレポートに
   こんなコメントが書いてありました。


   「6月17日
   毎日本を読んだり、字を書いたり
   することは、まったく無縁の私でした。
   最初は慣れるまで大変でしたが、
   だんだん習慣ずけられてきて
   あまり苦痛を感じられなくなってきました。不思議です。」
                             (S君) 


   普通、私共中小零細企業の製造業に就職して来る
   一般的若者は、学校を卒業したら、本など読むことは
   皆無です。せいぜいマンガの本を読むくらいです。


   「玉は琢磨により器となり、人は練磨により仁となる
   何(いずく)の玉か初めより光有る。誰人が初心より
   利なる。必ず磨くべし、すべからく練るべし自ら卑下して
   学道をゆるくすることなかれ」
                (道元 『正法眼蔵随聞記』)

   玉は磨くことで初めて価値が出る。人も自らを磨き
   鍛錬して初めて真の人と成る。世の中には初めから
   光輝いている玉があろうか?初めから優れた働きをする
   人がいるだろうか?
   
   とすれば、必ず磨き、必ず鍛錬すべきである。
   決して能力や素質がないと自ら卑下して道を
   学ぶ努力を怠ってはいけない。

   
   どうせ中小企業、その上職場が3K、優秀な人材は来ないと
   諦めていませんか?私自身も正直そんな思いがありました。
  
   
   S君の成長を目にして、私の思い込み、観念は
   完全に間違いだと気づきました。


   人は、学び、訓練する場を与えてあげれば
   自然と成長していきます。

   そして、「性 相近し。習い 相遠し。」
                      (論語)

   人は生まれもった性質は似たようなものですが、
   その後の、良い習慣づけで変わり
   雲泥の差が出てくる。

   将に、S 君の毎日を見ていると
   聖賢の教えが正しい事を訓えてくれます。

   
   学ぶ場を与えてあげる事、学んだと事と気づきを行動に移し
   それをくり返し習慣づける訓練をサポートしてあげる事が
   上に立つ者の務め、人材育成だと
   S 君の成長を目にしてつくづく思わずにはいられません。

                                  萩原新一