
「己(すでに)死するの物は、方(まさ)に生くるの用を為(な)し、
既に過ぐるの事は、将に来たらんとするのかんを為す。」
(言志四録)
すでに死んでしまったものは、今生きているものの
役に立ち、すでに過ぎてしまった出来事は、将来に
起こるであろうことの鏡となるものである。
「会社は創業が難しいか、軌道に乗せ
守成するのが難しいか」の問いを求めていた時、
この本に出合いました。
「貞観政要を読む」
(疋田啓佑 明徳出版社)
貞観政要(じょうかんせいよう)とは、
唐王朝の基礎を確立した二代目皇帝太宗が、
貞観時代に太宗と群臣との間で
交わした問答や、臣下が皇帝に命がけの
諌言の書を残した記録を収録した本です。
唐は三百年 徳川家康はこの書を手本にしたそうです。
太宗の偉大なのは、現代で言えば、部下の進言、
諌言(いましめ)を素直に聞き、自らの姿に気づき
間違っては改め、また間違ってはあらためてと
皇帝の「私心」を「無私」に変えていったところです。
リーダーとして、傲でなく謙であり、聞く耳を持ち
部下や社会と謙虚に向き合い、私心私欲を捨て去る
事が守成への王道なのだと深く気づかせてくれる本です。
奥深い本なので何度も何度も読み返しています。
改めて歴史は手本だと思います。
萩原新一
